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女性配信者の刺殺事件…「殺す気はなかった」なら、殺人罪には問われない? 「殺意」の判断ポイントは
3月12日、高田馬場の路上で、女性配信者の最上あいさんが動画配信中にナイフで刺されたという衝撃的な報道(日テレNEWS、3月12日など)がありました。
報道によれば、逮捕された男性は「殺すつもりはなかった」といって、殺意を否認しているようです(NHK首都圏NEWS WEB、3月13日など)。
殺人事件では「殺意」の有無が重要な争点となることが多いです。今回のように、被疑者が「殺すつもりはなかった」と供述した場合に、殺意を認定できるのでしょうか。「殺意」は裁判ではどのように認定されるのでしょうか。
ネットの誹謗中傷、参加するのは「ネットユーザーの1%未満」 コロナで増加、その実態は? 山口真一氏に聞く
「テラスハウス」に出演した木村花さんが5月に亡くなり、その背景にSNSでの誹謗中傷があったとして大きな波紋を呼んでいる。ネットでの炎上は、まるで「世論」がそうであるかのような印象を与え、時に命を奪うほどに大きな影響をもたらす。
しかし実際には「炎上に参加している人は、ネットユーザー全体から見るとごく一部」だと国際大グローバル・コミュニケーション・センターの山口真一准教授は指摘する。
山口准教授が炎上のメカニズムを検証するなかで「同じ人が何度も書き込んでいるケースがある」実態もみえてきたという。
果たして、私たちが普段見かける炎上の実態とは? そして、誹謗中傷対策には何が有効なのか? 山口准教授に話を聞いた。
居酒屋チェーン「大庄」、アルバイトに休業手当支払わず 男性が団交申し入れ
居酒屋「庄や」などを展開する「大庄」(東京都大田区)で働くアルバイトの男性が9月7日、10割の休業手当を求めて団体交渉を申し入れた。
大庄は4月8日よりほぼ全店で臨時休業を実施。緊急事態宣言の全面解除にともない5月末から営業を再開したが、アルバイトには5月以降の休業やシフトカット分の休業手当が支払われていないという。
男性は8月後半以降シフトを入れてもらえず、シフト表から名前も消されたという。9月8日に都内で会見を開いた男性は「休業手当を繰り返し求めた私を厄介払いしたかったのだと思う。義務をきちんと果たさないばかりか、休業手当を求める労働者を排除しようとする会社は非常に悪質」と訴えた。
「盗撮」の処罰範囲を拡大へ 「京都府迷惑防止条例」改正案をどう見るか?
スカートの中などをこっそり撮影する、卑猥(ひわい)な盗撮の取り締まりを強化するため、京都府は昨年12月、「迷惑行為防止条例」の改正案を発表した。
現時点での京都府の条例でも、卑猥な目的の盗撮は規制されているが、それは(1)路上や駅などの「公共の場所」や、(2)電車やバスなどの「公共の乗物」で盗撮するケースに限定されている。
府は「現行の条例が適用できない盗撮事案がある」として、これまで対象外だった、職場のトイレや更衣室のような「公共の場所と認められない」場所での盗撮を、改正案で新たに処罰対象に加えようとしている。
弁護士はこの改正案をどう見ているのだろうか。長谷川裕雅弁護士に聞いた。
出張で8時間の車移動、会社が労働時間と認めず「残業強制」 こんなのアリ?
出張先への移動に片道8時間もかかるけれども、これって労働時間にならないのかーー。そんな質問が弁護士ドットコムに寄せられた。
相談者によると、車で片道8時間の客先にいくため、1泊2日の出張にして、1日目は13時に会社を出て、夜にホテルに着いたそうだ。2日目は夕方まで仕事をして、深夜に帰社した。
会社に相談したところ、1日目は、朝に会社で仕事をしていた3時間半しか労働時間として認められなかったそうだ。2日目は運転していた時間のうち、2時間だけが労働時間として認められた。
それぞれの日で8時間に満たない分は残業をするように言われたそうだが、相談者は納得がいかない。出張の移動は労働時間にならないのだろうか。太田伸二弁護士に聞いた。
アダルトアプリが利用者を「自動撮影」して「身代金」を要求ーー違法ではないのか?
アダルト動画を見ようとスマホの画面をのぞきこむと、顔写真を勝手に撮影されて、「500ドルを払わらなければ、写真をばらまくぞ」という脅し文句が表示される――。そんな世にも恐ろしいAndroid用のスマホアプリが見つかったとして、米セキュリティサービス会社が注意を呼びかけている。
問題になっているのは、「Adult Player」(アダルト・プレイヤー)というアプリだ。アダルト動画を見ようと起動させると、その人の写真を知らないうちに撮影する。その後、「今すぐ支払わなければ写真をばらまくぞ」「スマホ内のデータを削除するぞ」という脅し文句を表示し、画面をロックして「身代金500ドル」を要求するというものだ。
米セキュリティサービス会社のサイトには、アプリを削除する方法も紹介されているが、人によっては、心臓が凍りつきそうなほど恐ろしいアプリといえるのではないだろうか。こんな悪質なアプリを提供する行為は、何らかの法律に触れないのだろうか。深澤諭史弁護士に聞いた。
「妻とは離婚したから結婚しよう」 既婚男性に10年もだまされていた女性、慰謝料請求はできる?
「妻とは離婚したから、結婚しよう」
そう言われて、恋人の男性との結婚を10年間、待ち続けていた女性からの相談が、弁護士ドットコムに寄せられています。
男性は既婚者ではありましたが、すでに離婚したと女性に伝えたことから、交際が始まったといいます。2人は結婚するつもりで、男性から「一緒に住むための家を建てる」と言われて、ショールームを見て回ったりしていたそうです。
しかし、男性は離婚しておらず、女性が男性と住むつもりでいたマイホームは、実は男性とその妻との共同名義で建てられたもので、妻が住んでいることがわかりました。
女性は男性が既婚者だとわかったことから、もう会っていないそうですが、10年間だまされていた怒りから、慰謝料をもらいたいと考えているそうです。
女性によると、男性は資産がないことから、その妻にも責任を求めたいと考えているそうです。女性が望むように、この夫婦から慰謝料をもらうことはできるのでしょうか。河内良弁護士に聞きました。
衆院選で政党「支持政党なし」が10万票ーーなぜ「政策は一切なし」だったのか?
12月14日に投開票が行われた衆院選は与党が現有議席を維持する結果となったが、比例代表の北海道ブロックでちょっとした異変が起きた。「支持政党なし」という風変わりな名前の政党が登場し、10万4854もの票を獲得したのだ(得票率4.2%)。議席には手が届かなかったが、社民党(5万3604票)や次世代の党(3万8342票)を上回った。
ろくでなし子さん「古臭い価値観から抜け出せない時代錯誤の判決だ」 最高裁で上告棄却
「裁判官は『女性器=わいせつ』という思い込みがあるのではないか」
自分の女性器の3Dデータを配ったとして、わいせつ電磁的記録頒布などの罪に問われた芸術家、ろくでなし子さん(本名:五十嵐恵)は7月16日、東京・霞が関の司法記者クラブで会見を開いて、このようにぼやいた。最高裁第1小法廷がこの日、ろくでなし子さん側の上告を棄却したことで、罰金40万円とした1審・2審の有罪判決が確定する。
・最高裁の判決はこちら
https://www.courts.go.jp/app/files/hanrei_jp/579/089579_hanrei.pdf
子どもがほしい夫とほしくない妻・・・こんな夫婦は「離婚」すべきなのか?
「夫に望まない妊娠をさせられました」。そんな悩みが、ネットの相談サイトに投稿されていた。妻は子どもがほしくなかったが、夫は子どもがほしい。そんな夫婦のあいだで、ちょっとした「ミス」により、妻が妊娠してしまったのだという。
妻が中絶することを伝えたところ、夫からは「それなら、離婚する!」という答えが返ってきた――。このような場合、「子どもを作らないのなら離婚したい」という夫の望みにしたがって、妻は離婚に応じなければいけないのだろうか。離婚問題にくわしい堀井亜生弁護士に聞いた。